web日記 2007年1月  過去の日記へ
2007.1.31
今日で1月も最後。早いですね。
一時期、梅清酒ケーキを商品ラインナップに入れてましたが、
現在発売をしていません。
結構、これはこれで好評で、造ってないの?とお問い合わせをいただいてます。
発売を見合わせている理由は、梅清酒ケーキにも大吟醸酒ケーキ同様
たっぷりと、お酒を使用しているんですが、そんなに梅清酒の良さが
引き出せていなかったと思っています。
このケーキは自社で造ってはおらず、千葉県の"太陽社"と言うお菓子屋さん
にお酒を提供しそちらで焼き上げてもらってます。
何回か改良を試みていただいており、今日その試作品(最後にしたい!)を
持って来てもらいました。
従業員及び蔵人さんに、てーすてぃんぐしてもらって、
"これならいける!"ものに仕上がっていました。
なので、2月末に商品化、3月頭には発売再開を目指します。
それまで、少々お待ち下さい。

麹。
当然ながら蔵ではお酒の為の米麹を造ります。
この時期、知り合いの方々に、味噌用の麹を頼まれます。
造り方は一緒なので、ついでと言っては何ですが、お造りします。
お米(最低30kg以上)は一般飯米用の物を持込してもらいます。
飯米は玄米を約90%程度精米しているものですが、清酒用のお米は
最低でも70%に磨いたものを使用します。
麹室の床の上に蒸米を広げると一目瞭然。
飯米は何て黄色いことか!
いかに清酒のお米を磨いて使っているのかを言いたい話でした。

2007.1.30
昨日の日記はさぼりました。
暖冬です。
先日の吟醸掛米の冷却作業も本当はうんと寒い中で
やりたいところでした。
また、お酒は気温が低いほど温度操作が容易です。
(気温が高ければ、冷やす作業が必要。低ければ加温する作業が必要となります。
冷却よりも加温操作の方が制御が容易です。寒仕込の所以ですね)
この暖かい気温は蔵人さんの睡眠時間を削ります。

今日の風景を何点か。
蒸米を掘る見習い。かなり掘り上手。掘り方に性格が出る。
大吟醸用麹に使用した麹蓋の洗浄。この後、大釜で煮沸殺菌しました。
精米所から運び込んだ日本晴。これで今年の仕込分最後。
杜氏に叱られる見習い。
いえいえ、ありがたいお話をいただいている図です。
醪の状貌(じょうぼう。液面の様子)で今の状態がどんな風になっているか?
次にどんな操作が必要か?
教科書には載っていないようなお話を、おもしろ、おかしく、わかりやすく、
たくさんしてもらってます。

2007.1.28
明日から、取手産日本晴60%を使用した純米吟醸の仕込に入ります。
このクラスのお酒造りは初の試みなので、お米の給水状態を細かく
チェックしながら洗米しました。

今日は仕込(蒸米作業)がなかったせいか、のどかな一日でした。
たまにはok!

2007.1.27
今日で晴れて釈放。しゃばに出れます。
大袈裟ですが、やっと、大吟醸2本目の仕込が終了しました。
バシャっと最後の掛米を投入しました。
ってことで、蔵住み込みは今日まで。
しかし、それ以外のお酒の仕込み及び醪管理はまだまだ続くので、
早朝のお仕事は今まで通り。

忘れてた訳ではないですが、"本醸造酒しぼりたて生原酒"
   
のビン詰をやっと行いました。
やっと、今日から発売できます。こちらもよろしくお願いします。
冬は次から次へお酒ができてくるので、ビン詰、販売準備、蔵仕事とめまぐるしいです。

2007.1.26
吟醸2本目の仲仕込。
日々お伝えしている、掛米の冷却です。
蒸米の塊は結構熱を持っているので、理想は1粒1粒パラパラに。
ですが、ほぐれそうで、ほぐれない。

寒空の下、乾燥した肌に、この作業は結構手が痛くなります。

吟醸1本目(昨日仕込終わったタンク)の醪2日目の様子。
蒸米、麹米が水分を充分に吸って膨れています。
一般酒であれば、軽く櫂入れを行いますが、吟醸酒はこれから約1ヶ月かけて
低温でゆっくりと発酵させていくので、この段階で米粒を無造作につぶせません。
よって、むやみな櫂入れは行いません。しかし、発酵は始まっているので、
醪内部には二酸化炭素ガスが溜まっています。
そこで、櫂入れの代わりに、まっすぐな棒で、醪表面にガス抜き用の穴を開けます。
ぶすぶす
空いた穴からガスがブクブク抜けていきます。

2007.1.25
このweb日記、いったいどれ位の人が見て下さっているんでしょうかね?
半分以上、趣味&自分の記録で書いているので、気にせず進めましょう!

吟醸さま留仕込です。
昨日洗米したお米を蒸上げ、又々、皆でほぐします。
仲仕込の倍量なので、敷地及び蔵内まで店を広げます。


こうして、やっと1本大吟醸酒のタンクの仕込が終了しました。

夕方。表面のアップ。ブクブクと発酵が進みます。
見ていると、本当に幻想的です。
密度の濃い数日でした。
これだけみんなして手をかけて大事に育んだので、どうか旨いお酒になってください。
大吟醸は計2本造ります。平行して2号君の仕込も進んでいます。

マメ知識の話。

酵母、酵母って言ってますが、どんなもんなのでしょう。
写真、手に持っているアンプルに酵母菌が詰まっています。
協会9号酵母。
日本醸造協会という所で、純正培養したものを購入します。
田中酒造の白米1,000kg仕込のお酒の大元は、このアンプルたった3本の酵母が元になり、
増殖させ、優良なアルコール発酵をさせるのです。
水と米麹と蒸米を混合した所で、適当に甘くなって、ほっとくと腐敗していくだけです。
ここに酵母が入ることで、何とアルコールができてしまうのです!
微生物ってのは、すごいもんです。
もっと詳しくは協会のHPを参照下さい。

君萬代 無濾過生原酒第3弾 純米吟醸酒用のラベルができました。
今朝、浅野君にもらいました。これも又、味のあるいいラベルになりそうです。
近日公開します。乞うご期待!さて今回は一体どんな動物でしょう。

みかんを食べる猫は珍しいと思うのですが...

2007.1.24
吟醸さまの洗米のおさらい。
田中酒造では、大吟醸酒のお米は兵庫県産山田錦を40%に精白したものを
使用します(もったいないけど60%はヌカとして精米屋さんに置いてきます)。
山田錦は粒が大きので高精白することが可能なお米なので、
いいお酒にはこぞって使われます。
お米は、表面はたんぱく質、中心部はでんぷんで形成されています。
ここで言ういいお酒とは、"雑味"のないお酒を言いますが、この"雑味"は
たんぱく質成分が分解してできる成分に多く含まれます。
なので、お米の表面をたっぷり削る理由は、お米のでんぷん
(最終的にブドウ糖になって酵母のエサになる)だけを使いたい場合、
高精白する必要が出てきます。
単純に大吟醸酒の値段が高いのは、お米の原価が数段高いのも理由の一つです。
さて、本題に戻り、
1/8の日記にもありますが、山田君は磨きに磨かれ、きゃしゃなで、水を吸収しやすい
体になっています。また、使用用途によって(掛米、麹米)、蒸上がりの水分量を調整
する必要があることから、5kgずつ、小分けにして手で洗います。
以下、写真と洗米の流れ。

①お米の計量       ②計量されたお米達  ③優しく洗米        ④掛流し

⑤時間が来るまで浸漬 ⑥勢いよく脱水      ⑦洗米後の計量      ⑧お米を広げて翌朝までおやすみ
       
時間と重さ管理に余念のない親方  なにやら怪しげなメモ

今日は、吟醸の留仕込用(三段仕込の最後)掛米の洗米だったので一気にお米の量が
増えます。洗米のサイクルは2分間間隔で行われていくので、最初のうちはお気楽に
やっていてもだんだん仕事が重複して来ます。マジで目が回る作業になって来ます。
吟醸仕込の1コマでした。

話し変わって、今朝の仕込は吟醸の仲仕込(三段仕込の2段目)でした。
仕込の前に、添仕込で小タンクで育てた醪を中タンクに移動するところから始まり。
こぼすなよ!
移動完了。ここに蒸米を投入します。

 昨日洗米した、蒸米を寒空の下、手でほぐし冷やします。
この光景も吟醸仕込の1コマです。
この蒸米を先ほどのタンクに投入するのです。
蒸米投入直後。軽く混ぜ合わせます。
夕方。たっぷり水分を吸収し、とても櫂入れするのが大変な状態。
この状態で、ぐしゃぐしゃに櫂入れは行いません。お米の粒をつぶさないように軽く、軽く。
そして、明日の留仕込に備えます。

話変わって、また逃亡しました。深いところです。

2007.1.23
酒造 超繁忙期です。
普段、事務仕事なんかしている時は結構だらだらとお茶したり
してるんですが、この時期の蔵仕事は時間内に手際よくこなして
行かなければいけません。
「お茶ですよぉ~」「ご飯ですよぉ~」の呼び声にホッと一息。
出した分のエネルギー、汗は、即復活!痩せません。
朝は寒いのでしょうが、蔵の中にいるとあまり寒さを感じません。


仕込水は、深さ20m程度の井戸水を使用しています。
ここ取手には昔からこの"いい水"があったからこそ、永年酒造を継続できました。
水によって、お酒の味が大きく左右されます。
水の味がお酒のベースになることもさることながら、水の成分が、もろみの成長に
大きく関与します。
ここのお水は硬度(水に含まれるマグネシウム、カルシウムの比率)が高いです。
マグネシウムやカルシウムと言ったミネラル分は酵母の栄養になります。
もろみの成長が水により早くもなり、遅くもなります。
よって、うちの蔵の栄養豊富な水で育てたもろみは早く成長する傾向にありますが、
それを加味した製造を行います。
地酒とは、地元の人が昔から何気なく飲んでいたお酒。
きっと生まれ育った土地の水が体に合うんでしょうね。

デカタンクに貯めた水。タンクをのぞくと、まさに"ブルー"。

お米のクズを狙って、鳩が敷地に寄ってきます。
見張り役りゅう君のハンティングタイム!
10m以上離れた所で出撃の構え。
当然、今まで収穫はありません。

2007.1.22
癒し担当の2匹は、蔵人さんにも愛想いいです。

りゅう君は夜な夜な外泊。杜氏さんの布団にお邪魔しています。
夜中仕事に出て、戻るまで布団の中で待っているそうです。
生れつきの鼻炎のせいで寝息が"スコスコ"うるさいっす。

吟醸さまの添仕込が始まりました。
掛米は決められた温度まで人手で下げます。

蔵の中いたる所に放冷場所を設けて、15kg位ずつ小分けにした蒸米を冷やします。
これで留仕込ともなるとそこらじゅうで湯気が上ります。又今度お知らせします。
添仕込後、夕方のタンクの様子です。

タンクの中で水、酒母、麹米、蒸米が交じり合い酵母の増殖が盛んに行われます。
二酸化炭素ガスがポコポコ発生し、耳をすますとお酒の産声が聴こえてきます。

蔵内にほのかなフルーツの香(酢酸イソアミル臭:バナナのような香。
吟醸香の一種)が漂っています。

2007.1.21
蔵の一日
★明け方/仕込中タンク、麹室の様子見
★ 5:30~/仕込中タンクの櫂入れ、検温
       吟醸純米酒酒母水麹造り
       純米酒留仕込用麹の盛
       甑にお米を張る
★ 8:00~/蒸米掘り
       吟醸純米酒酒母仕込掛米投入
       吟醸酒仲、留仕込用の種麹付け
       各種タンクの分析(ボーメ、アルコール、酸度)
★10:30~/本醸酒酒母用麹の出麹
       純米酒仲仕込用掛米の計量、洗米
★13:30~/吟醸酒添仕込用麹の出麹
       純米酒留仕込用麹の仲仕事
       吟醸酒留仕込用麹米、添仕込用掛米の計量
       翌日の純米酒仲仕込用セッティング(放冷機、エアシューター,,)
★15:30~/吟醸酒留仕込用麹米、添仕込用掛米の洗米(人力)
       吟醸純米酒酒母汲掛け
       仕込中タンクの櫂入れ、検温
       翌日の仕込、洗米で使用する水のフィルタリング、温度調節
★19:00~/吟醸酒仲、留仕込用の切返し
まだまだ続く。のかな...

個々の操作の詳細は"お酒ができるまで"を参考にして下さい。
単一のお酒を造るだけならば、1本道ですが、応用問題バリに組み合わさっています。
杜氏さんの頭は常に次の仕事、次の仕事の事を考えています。
たまに煙が出てます。頭が下がる思いです。
では、また明日。

2007.1.20
午後過ぎにチラッと一瞬だけ雪(初雪だと思う)が降りました。
寒くなりました。
吟醸酒母もReady状態。吟醸仕込み用の麹を造りはじめています。
他のお酒も平行して造っているので、手間をかける手が足りなくなりました。
今晩から助っ人になるか?ですが、蔵に泊り込みます。
どうなることやら。

店頭脇の空きスペースを藝大の3年生にアトリエとして貸しています。
山口聡一君と言って、将来かなり有望な画家さんです。

芸術はなかなか分かりにくいですが独特な世界観があります。
彼の作品がnet上のギャラリーに展示されました。と報告を受けたので
皆様にもご紹介させてください。
こちらです。
webページトップの"ranks"という所を押すと、仮想ギャラリーが登場登場します。

ここ取手は藝大のキャンパスがあるので、藝大生と色んなつながりがあります。
うちのような老舗と芸術との融合なんかも将来のビジョンに入れてます。
さてどうなることやら

2007.1.19
ペットボトル便利です。
吟醸酒母11日目。酵母の増殖、発酵が盛んな時期です。
お米のでんぷんが糖化され、それを酵母が食べて増殖しつつ
アルコールを出します。
糖化とアルコール発酵のバランスを取るのが非常に重要な時です。
酵母自ら温度上昇させます。温度が上がると酵母はより活発に
活動し、餌の糖を食べアルコールをバンバン出します。
すると、餌が無くなり、かつ高濃度のアルコール下で酵母自身が
衰弱し死滅してしまいます。
そこでペットボトルの登場です。ペットボトルに水を入れ凍らせて
おいたものをタンクに投入し、温度を下げ調整します。

仕込は22日月曜日です。それまで元気に増殖して下さい。

2007.1.18
束の間の平和な、なぁーんもない1日。
吟醸さま酒母は強烈な硫化水素臭(温泉みたいな)を放ち、
酒母室に充満していました。
やがてほのかな吟醸香を漂わせます。
硫化水素臭?異常か?と思われる方もいらっしゃるかも。
この臭いは、酵母に由来するもので、生育過程に発します。
酵母の種類によって発生の有無、程度違いますが、問題ありません。
この臭いが生育のバロメータにもなるのです。

2007.1.17
今日は大吟醸酒「超」のビン詰です。
この吟醸は昨春搾ったものを-5℃の冷凍庫で生貯蔵していたものです。
ビン詰までに冷凍庫から原酒を引き出し、常温に戻すまでに数日かかります。
その後割水を行い、ビン詰時、65度以上で加熱しながら、ビンに充填します。
加熱すると、吟醸酒特有の吟醸香がムンムンと充満しています。
このビン詰をもって、年末からの倉庫の品薄感は解消!ほっとしますが
1月に入ってからの出荷は停滞気味で、逆に今は倉庫にお酒が溢れています。

ご近所の新六亭という料亭の女将さん自筆のイラストをいただきました。


前に撮った写真で招き猫りゅう君も似たようなショットがありました。


2007.1.16
昨年末に搾った本醸造酒の火入れを行いました。
火入れの目的は清酒を加熱することで、生酒の殺菌を行うとともに、残存している
酵母や酵素の働きを停止させます。火入れを行い貯蔵タンクでひと夏熟成させると、
新酒独特の荒々が消失し呑みやすい清酒になります。
         
↑蛇管。ここに清酒を流します。 ↑和釜に蛇管を沈めます。 ↑釜の湯を沸かして火入れ開始!
清酒はは65度以上に加熱し、貯蔵タンクへ移します。
釜の湯を沸かす能力と清酒の流量とのバランスを見ながら火入れを行います。

カマ猫りゅう君とは、単に餌つながりです。彼は腹が減った時だけすり寄って来ます。

彼のおやつは"アラスカ"(かにかま)。1日最低10本食べます。


2007.1.15
吟醸さま酒母は7日目。米粒が程よくとけてクリーミーな状態です。
ほのかに吟醸香がします。

酒母タンクは"コモ"と呼ばれる断熱材を巻いて保温します。
外温5度以下の蔵の中で、こちらの希望通りの温度操作をするには
タンクの下に豆電球を入れて加温、保温します。行火(あんか)法と言います。
電球の容量ワット数を変えて温度を調整しています。


今日も洗瓶をしながら考えていたこと。(単調作業なので頭が空白状態になっている)
自社では、1.8リットル瓶は殆どリサイクルして使用しています。
小売店さまから引き上げてくるものでまかなっている状態です。
たまに不足した場合はビン屋さんから購入もしますが。
君萬代ブランド以外の瓶も多数戻ってきます。ラベルによってはがれやすいもの、
にくいもの様々。
ただ内側を洗うだけでなく、ラベル剥しに結構手間がかかります。
また、あまりに程度が悪いビン、醤油や酢のビンも省きます。
単純作業の中にも、目が良くて、マメさが必要!
新品や中古の洗浄済みビンを購入し、省力化、重油代削減、可能ですが、
ビン代のコストupと、省資源化の心との葛藤です。
まぁー、一生ずーっとビンを洗い続ける訳でも無いので、それほど真剣に考えても
いないけども一考の余地ありそうです。
造りが終わって春以降にソロバンを弾いてみましょう。

2007.1.14
生酒は1年分を見越して春先に一気にビン詰して備えるのですが、
昨夏、結構出荷しまして次の春までもたない状況でした。
生酒用のタンクは2月下旬上槽予定。つまり売る生酒がない!
仕方が無いので昨年末搾った本醸造酒火入前の生酒を急遽ビン詰しました。
お米の歩合が高い(良い)方向になるので、コストupですが品切れは避けたいので、
止む無し。
春先分までつなぎなので、数量限定です。
今買うとお得ですよ。(´艸`)ふふ

2007.1.13
お待たせです。無濾過生原酒第2弾 純米酒発売開始しました。
詳しくはこちらを。

ラベルタイトルは
    『まぁまぁましな1日』
   田中酒造店奥、ストーブ前の
  ベストスポットで眠るシマウマ氏。
  夢もしましまなのか?まぁまぁ
   ましな夢なら良しとしよう。


となっております。
しぼり立ての生原酒はホンと美味いですよ。

2007.1.12
バーナー新調し、本醸造酒ビン詰も安心して行えました。
←働くワンカップ充填機。
田中酒造の本醸造ワンカップはその殆どが、JR我孫子駅の弥生軒と言う、
駅そば屋さんへ納品されます。あまり千葉方面で君萬代自体販売されてないですが、
「我孫子駅で飲んだことあるよ」と、直接店に来ていただくお客さまもおられます。
結構宣伝してもらってるようです。ありがたや。
ちなみに、ワンカップの名称は「きみかっぷ」と言います。

2007.1.11
このweb日記は日々更新を心がけているのですが、間が空いた日は
書く余裕がない、すなわち、何かトラぶっていた確率がかなり高いです。
昨日10日には、倉庫に1升瓶数本の在庫しかなかった本醸造酒の念願の
瓶詰を行っていました。
午後過ぎまで順調に作業進んでいましたが、とある時にオンボロバーナー君が
へそを曲げました。今までなだめてすかして何とか延命してましたが、
いよいよ寿命か!(あまり面倒見てあげなかったからねぇ~)
ビン詰予定のお酒はタンクにまだ残っており、途方に暮れました。
今朝、頼む!とばかりにバーナー屋さんに連絡を取ってみたら、
何と普段捕まらない旦那が電話口に。そしてラッキーな事に同等品も手元にあり、
また、今日であれば行けるよ(明日から長期出張しちゃいます)との軽快なお答え。
ダメな日はとことんダメですが、ラッキーな日は巡りあわせが何と良いことか。
作業を終え、新品のバーナーの動きっちゅうものを初めて見ました。
ついでに蒸米用のバーナーも軽くメンテしていただきました。
そして煙突の掃除も教わりました。
←写真を出すのも恥ずかしい旧バーナー。20年選手。
←新品バーナー取り付け後
大切にするからね!と新バーナー君と約束を交わしました。

酒造もしっかり進んでますよ。
吟醸酒母は2本立っています。
仕込3日目の酒母。ゆっくり低温で育みます。
今朝仕込んだ酒母。蒸米が水をたっぷり含んで膨らんでいます。

2007.1.9
今日でお得意様周りは終了しました。
どちらの小売店さんも『酒が売れねぇ~』と悲鳴を上げておりました。
おバカな飲酒運転者のあおりをこの業界は見事に受けてしまっています。
それ以外の要因も様々あるようでしたが。

都心に割りと近い(と、思っている)この取手の町で、昔からの古いたたずまいを
残し、伝統的な清酒造りを継続する。
味はもとより、こんな素晴らしい付加価値を高め、生き残ってやるぞ!
と誓う気持ちにさせられました。

吟醸さまの酒母を立てました。
蒸米はやはり機械は全く使用せず、自然の寒さで冷やし、手でほぐして
酒母タンクへ投入します。

2007.1.8
山田君の出麹をしました。
写り悪いですが、麹の華(麹菌の菌糸がお米表面に産毛の様に生えている様子)が
きれいに咲いていました。

引き続き山田君の洗米です。

5kgずつ網のネットに小分けにし、手で優しく洗います。
その後"数分間"水に浸漬し、水を吸わせます。そして時間が来たら
勢いよく水を切ります。
"数分間"と言うのは、前にも書いた限定給水と言って、気温、水温、米温、
のコンディションで給水量が変化してしまうので時間で微調整をします。
水を切った後のお米の重さを計り、洗米前後での給水の変化量を確認するのです。

2007.1.7
新年ボケ&旧年のツケで既に疲労蓄積中です。いつ精算できるのやら。
年賀状は昨年中には全く未着手で、新年明けてから、やっと本日書き終わり投函。
いただいた方々には大変失礼をいたしました。

昨日、吟醸用のお米"山田君(山田錦)"に種麹を振り、今朝"盛"作業に入りました。
一般酒と異なり、蓋麹法と言って約1.5kgずつ小分けに木の容器に入れます。

この容器を多段に積み重ね、積み替え作業を頻繁に行うことで温度操作を
均一にできるようにします。
吟醸様は本当に手がかかります。超可愛がられて育てるのでした。

別件、無濾過純米酒、正式リリースしてませんが、ラベルが出来上がったので
早速、貼付けました。

第1弾本醸造イノシシ君とセットにすると見栄えいいでしょ。
とは言っても、イノシシ君はおかげさまで品切れしました。

2007.1.5
新年あけましておめでとうございます。
皆様、お正月はゆっくり休めましたか?
田中酒造も大晦日から新年4日までお休みをいただけました。
しかしながら1日とて店、蔵に来ない日はありませんでしたが。
自営業の宿命ですかね。

5日仕事開始。
昨年のツケを新年に回しているものですから、出だしからトップギアです。
酒造、洗瓶、ビン詰、、、予定は山ほどある中、日数と手が足りてなくない?
このような状況でも新年の出だしはお得意様回りからスタートです。
年中、配達には出かけてますが、改まって伺うことができていなかったので良い機会となります。
途中、美浦村(JRAのトレーニングセンターがある所)でさまよい、ついでに
場内見学(トイレ休憩)しました。
 
馬一匹おらず寂しい風景でした。
戻ると、吟醸の酒母用麹米の洗米が行われていましたが、小量なので
手伝う間もなく終わってました。
吟醸酒用の洗米には非常に気を使います。
磨きに磨いたお米なので、お米が割れないように、かつ、限定給水と言って、
お米が水を給水する率をコントロールします。
何分水に漬けておくとどれだけ水を吸うのか?等、一番最初の洗米で今回使用する
お米の性質を見極めます。
1月は過酷な、もとい、楽しい吟醸仕込の始まりです。
忙しいことは、ありがたいことだ!と心に刻み、今年もがんばろうと思うのでした。

田中酒造HPご覧のみなさまにもお伝えしていきますので、今年もよろしくお願い致します。

白黒君久々逃げたようです。どこへ行ったのやら...